《ハルポクラテース》出版のお知らせ

 この度、オランダの出版社Donemus Publishingより、拙作で初めて作品番号のついた室内楽作品《ハルポクラテース(作品番号3)》を出版する運びとなりました。

 編成はフルート/ピッコロ、クラリネットinB/バスクラリネットinB、ヴァイオリン、チェロのカルテットです。楽譜出版にこぎつけるには多くの人々のサポートがありました。浄書家の助川舞さん、ドネムス社のマルコヴィッチ博士、その他大勢に心より感謝いたします。

 この作品は2018年、ロシアのシルゲイ・スロニフスキー国際作曲コンクールで2位を頂いたものです。初演はサンクトペテルブルグで、演奏はモスクワ現代音楽アンサンブルでした。

 ヘレニズム時代のエジプトで信仰された神の名前をタイトルに取っている様に、当作品は沈黙を一つの重要なタームとしています。管楽器の重音や、弦楽器の特殊奏法が複雑な音響を奏でる中で、唐突に挿入されるG.P.が、記憶と持続との間の弁証法を経由して今までにない聴体験をもたらす事が出来る作品になったと思っております。

 今後、この作品がどの様に飛翔していくのかが楽しみでもあり、恐ろしくもありますが、何卒みなさま、よろしくお願いいたします。

 こちらのリンクから、ハードカバー版、PDF版双方ご購入いただけますので、どうか手にとっていただければ幸いです。以下の動画も是非、ご視聴下さい!

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