プロフィール

水谷晨

水谷 晨

(みずたに しん)

音楽歴及び職歴

水谷 晨(みずたに しん)―作曲家―修士(音楽)。1991年東京都出身。3歳よりヴァイオリンを習い始める。東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校ファゴット科を卒業後に渡米、バークリー音楽大学にてジャズピアノを専攻した後、作曲及び電子音楽をオランダ王国ロッテルダム音楽院作曲科、後に同国デン・ハーグ王立音楽院ソノロジー研究所にて研鑽を積む。

 弦楽四重奏作品《A Study of “Difference and Repetition” (2015-2016) for String Quartet》が “VIPA Festival 2016”(スペイン)にて取り上げられたのをはじめ、同年 “ダルムシュタット夏季現代音楽講習会2016”(ドイツ)においては《Quintet (2016) for Flute, Clarinet in A, Piano, Violin and Violoncello》が初演、翌年には“Delian Academy for New Music (2017)”(ギリシャ)より委嘱を受け、また同年“Composition Academy Philippe Manoury – Musica festival”(フランス)に特別に招聘され、また2022年には ICE Week 2022(ドイツ)において審査員による最多得票を獲得し該当音楽祭にて上述した弦楽四重奏曲が再演された。また2023年には ECN European Composers Network により《Fanfara e Allegro (2018) for Woodwind Quartet》が表彰、再演されるなど、現在まで日本、アメリカ、オランダ、フランス、ドイツ、イタリア、ギリシャ、スペイン、ポルトガル、ブルガリア、ロシア、中国、タイ、ブラジルなど各国の演奏会、音楽祭、講習会にて作品が数多く演奏されている。

 2018年には“第十二回チッタ・ディ・ウーディネ国際作曲コンクール”(イタリア)ソロ・アンサンブル作曲部門にて最優秀賞を受賞。また2019年には“アカデミア・ムジカ・ウィーン国際音楽コンクール”(オーストリア)ソロ作曲部門で第1位特別賞、オーケストラ作曲部門にて第2位をそれぞれ受賞した。また2020年には、“第四回セルゲイ・スロニムスキー国際作曲コンクール”(ロシア)第2位、また同年“若い音楽家のためのチッタ・ディ・バルレッタ国際コンクール”(イタリア)アンサンブル作曲部門第1位を受賞、及び同コンクール他二部門においても入賞した。2022年には “アンドレア・チェザーロ・ローマ賞”(イタリア)においてスペシャル・メンションを受けた。また2023年には “ルチアーノ・ベリオ国際作曲コンクール” (イタリア)のファイナリストに選出された。

 それに留まらず、楽譜の浄書作品が “ムジカ・コン・ヴィスタ (2016)”(イタリア)及び “北の病展 (2016)”(日本)など各国の美術展に展示されるなど、音楽界以外にも発表の場を増やしている。

 彼の共演したオーケストラ/アンサンブルは、Sofia Philharmonic Orchestra(ブルガリア)、KLK Symphony Orchestra (ウクライナ)、Hatay Academy Symphony Orchestra(トルコ)、Klangforum Wien(オーストリア)をはじめ、Mivos Quartet (アメリカ)、 Ensemble Dal Niente(アメリカ)、Oerknal Ensemble (オランダ)、 Ensemble Phace (オーストリア) 、Ensemble Suono Giallo (イタリア) 、Ensemble Linea (フランス) 、Wood Quintet Rosier(日本)、Sapporo Kreis Quartet(日本)Tacet(i) Ensemble(タイ)など数多い。

 これまで作曲をリチャード・バレット(Richard Barrett)、ブライアン・ファーニホウ(Brian Ferneyhough)、ロビン・デラーフ(Robin de Raaff)マーク・アンドレ(Marc André)、ステファーノ・ジェルヴァゾーニ(Stefano Gervasoni)、クラウス-ステファン・マーンコプフ(Claus-Steffen Mahnkopf)、ミリカ・ジョルジェヴィッチ(Milica Djordjević)、ダニエル・ダダモ(Daniel d’Adamo)、フィリップ・ユレル(Philippe Hurel)、パナヨティス・ココラス(Panayiotis Kokoras)、ディミトリ・パパジョルジュ(Dimitri Papageorgiou)、ランド・スタイガー(Rand Steiger)の各氏、電子音楽をレネ・アイレンフット(Rene Uijlenhoet)、和声、対位法、および楽曲分析をラインハルト・ボーケルマン(Rijnhard Bokelmann)、フランス・デ・ベルグ(Frans de Berg)、テオ・フェルベイ(Theo Verbey)、様式学習をアリエ・ボーアス(Arie Boers)、音楽史をマルセル・ザイルストラ(Marcel Zijlstra)、ジャズピアノをフランチェスカ・タンクスレー(Francesca Tanksley)、音楽美学、哲学をトン・ドミッセ(Tom Dommisse)各氏に師事。

 2013年より一般社団法人全日本ピアノ指導者協会(ピティナ)においてピアノ作品のコンチェルト、オーケストラ編曲を担当している他、ジャズオーケストラから電子音楽まで、現在も精力的に各種委嘱作品を発表している。